「今日の本番中、登場人物が全員沈黙する1分間の静寂のシーンで、お客様のスマートフォンが鳴りました」――。脚本家・演出家の松澤くれは氏は2018年1月28日、ツイッターでこんな苦言を呈した。
演劇鑑賞中のマナー違反を指摘した形となったが、これに反応した人たちからは、特に高齢者にとっては電源を切れない「ある事情」を推測した意見も出ている。
すべてが壊れてしまいました
松澤くれは氏がプロデュースする舞台『Weのために-あなたの短編集&わたしの長編劇-』の1月28日公演で「事件」は起きた。
公演中にステージが1分間静寂となるシーンがあったが、そこで観客のスマホが鳴ってしまった。松澤氏は公演終了後にツイッターで、
「観ていたお客様の集中も、1ヶ月の役者の稽古も、すべてが壊れてしまいました」
と書き、続けて、
「観劇の時にスマホの電源を切るのは自分のためじゃない。一緒に観ている他のお客様みんなへの『思いやり』だと思います」
と観客へマナー順守を訴えた。
松澤氏の「お願い」は、2月2日現在で1万3000リツイートされるなど大きな注目を集め、
「思いやりじゃなく、もう『義務』でいいんじゃないでしょうか」
「客側のマナーに非があるのは当然だが、それは劇場の中で云うべきことであってココじゃない」
「そんなにダメなことなら、お客様の心にきちんと伝わるように、前説のアナウンスを変えたらいいんじゃないですか?」
などさまざまな声が寄せられている。