「人生を変える舞台を用意してVAZで待っています」「一度だけ騙されたと思って今の人生に満足していない方は参加して欲しい」――YouTuberのヒカルさんは2018年1月27日、動画でこう訴えた。
個人の価値を売買するサービス「VALU」をめぐる騒動から約半年。ヒカルさんは早くも次のビジネスを見据えているようだ。
前回は1万4000人が応募
ヒカルさんやラファエルさん、禁断ボーイズなど人気YouTuberが所属するVAZ(東京都渋谷区)は2018年1月27日、就職イベント「バズキャリ就活」の開催を発表した。3月3日と18日の2日間行う。
同社は17年6月から、事業の柱であるYouTuberのマネジメントに加え、同社が「第0新卒」と定義した18~22歳の非大卒者をターゲットに就活支援にも乗り出している。
8月に実施した就活イベントでは、定員300人に対し1万4000人が応募。リクルートライフスタイルやDMM、アドウェイズなど25社が協賛し、80人近くの内定が決まったという。
12月には、ベンチャーキャピタルのスカイランドベンチャーズ(東京都渋谷区)との資本業務提携を発表するなど、就活支援に向けた動きを本格化させていた。
VALU騒動で逆風吹くが...
VAZの執行役員をつとめるヒカルさんをめぐっては17年8月、個人が発行する仮想株式を売買するサービス「VALU」で、意図的に株式を吊り上げた上で「売り逃げ」したとの指摘が出た。
同時に、大量売却によってヒカルさんの株式は暴落し、他の「株主」にも損害を与えたとして批判が噴出。騒動に発展し、ヒカルさんは活動休止を発表した。
それから約2か月後には復帰するも、世間の風当たりは騒動前より強まっている。ヒカルさんは18年1月27日、「学歴を持たないあなたへ」と題した動画を公開し、「バズキャリ就活」にかける思いを
「僕がこういった活動をするってなった時に、笑われたりバカにされたりっていうのもあると思うんですけど、それでも着実にこの事業を大きくしていって、たくさんの方に役に立つサービスを作っていきたい」
と熱弁。自身が高卒で就職の選択肢が限られていた経験もあり、事業にかける熱意は相当のようだ。事業を通じて「多くの人の人生を変えていきます」と誓った。
ヒカルさんの影響力すごすぎる
動画の評価欄をみると、低評価が約4万と高評価(3万)を上回っており(29日現在)、
「ヒカルは説得力に欠ける」
「この人は信用ならない。信者が行くとしか考えられない」
などと批判が寄せられている。だが、
「非大卒が上場企業に内定。ヒカルさんの影響力すごすぎる。自分の為じゃなくて人の為に影響力を活かしてるんだから、そりゃみんなに応援されるよね」
「ヒカルは、VALUで胡散臭いと思ったが、見直しました。社会貢献してる姿、応援したくなりますね!!素晴らしいです」
と事業に共感し、エールを送る人も少なくない。