保健所は「命を絶つ」場所から「生かす」場所へ
日本の保健所で平成27年度に殺処分された犬猫の数は約8万。今も1時間に9匹のペースで犬猫の命が奪われているという。日本の保健所での殺処分問題について著者が興味を持ちはじめたのは、イギリスの保健所を訪ねてから。そこで「保健所は、動物を殺す場所ではなく、動物の命を救える場所」であることを知る。それから8か国、合計25カ所にわたる"アニマルシェルター世界紀行"に向かう。
『世界のアニマルシェルターは、 犬や猫を生かす場所だった。』(著者:本庄萌 ダイヤモンド社 1728円)では、世界を巡って見聞きした、明るくきれいな施設や先進的なシステムを紹介。多くの人にアニマルシェルターについて知り、日本の現状が少しでも良くなるようにという著者の願いが込められている。
「イギリス 動物愛護先進国の明るい施設で」「ドイツ 犬が社会の一員と認められ殺処分機ナシ」「ケニア アフリカの野生動物を密猟から必死に守る」「日本 動物保護後進国の汚名返上に芽生えが次々と」ほか。