2025年開催の国際博覧会(万博)の誘致に向けた動きが本格化している。
2017年12月18日には東京都内で決起集会が行われ、政財界や芸能界から多数の著名人が集結した。
開催可能性は「五分五分」
大阪万博は、大阪湾の人工島・夢洲(ゆめしま)(大阪市此花区)を会場に、25年5~11月の会期を予定している。約2800万人以上の入場を見込み、1兆9000億円の経済効果があるとする。実現すれば、大阪での万博は1970年以来、半世紀ぶり2度目だ。
決起会に出席した吉村洋文大阪市長は、誘致活動の現状について「日本の評価は高いがまだまだ五分五分」と説明。他の立候補国であるフランス、ロシア、アゼルバイジャンに競り勝つには
「(大阪市として)条件整備や地元の機運醸成をしていくが、これは日本万博であります。国内の機運醸成もやっていかないといけない」
と、日本を挙げてのムード作りが不可欠だと訴えた。
そのほか、お笑いタレントの西川きよしさんや、木村祐一さんなどの「吉本芸人」も多数出席。木村さんは、
「大阪は吉本のホームグラウンドなので、(万博で)笑いの伝統を広めたい」
と語り、「本拠地」での万博開催に期待を寄せた。
開催地は、2018年11月の博覧会国際事務局(BIE)総会で決まる。
大阪万博までに「海中都市」実現?
同日には、大阪万博が掲げる「持続可能な開発目標(SDGs)」達成に向けたアイデアコンテスト「2025未来社会デザイン会議」が行われた。
SDGsは、貧困や飢餓撲滅など、持続的な世界を実現するため国連が定めた17の目標だ。この目標実現に向け、コンテストでは国内23社からアイデアを募った。
「2025未来社会デザイン賞」には、三菱商事が受賞。資源の枯渇や砂漠化の解決に向け、海中での居住を提案した。
「日本経団連賞」には、日本アイ・ビー・エムが選出。人間らしさを備えるAI(人工知能)を搭載したロボットを駆使し、学習環境が整っていない教育弱者を支援する構想を披露した。