「ずっと、歌っていたい」
―― 「女優」のお仕事への取組み方と、「歌手」としての仕事の取組み方に大きな違いはあるのでしょうか?
大竹さん「一番の違いは、舞台は造り上げたモノを観ていただくこと。音楽は、その場で表現して楽しんでもらうモノでしょうか。音楽はその時その時に集中していますし、その時を楽しまないとダメかな、と思います」
―― 12月8日からは、渋谷・シアター・コクーンで、舞台「欲望という名の電車」がはじまりました。
大竹さん「舞台に向けて、毎日8時間稽古しているんですが、もう時間がなくて。24時間やっても稽古が足りないくらい。でも、しっかり稽古を積んで胸を張って、観ていただけるような舞台にすべく準備を進めています」
── 大竹さんにとって「音楽の楽しさ」とは、どのようなものなのですか?
大竹さん「舞台や、映画やドラマは多くの役者さんや監督さん、スタッフさんと現場で、ああでもないこうでもないと意見をぶつけながら、長い期間をかけて『つくり上げていく』ものです。ですから、初日には完成品をみなさんにお観せできるんです。その過程が、つらいこともあるけど楽しい。でも、音楽は違います。ミュージシャンの方々は楽器の演奏、歌うことですぐに仲よくなったり、うち溶け合えたりします。それがスゴイなって思う。音を奏でると、ものの数分ですよ。もう、なんてステキなんだろうって。『私もまぜて』みたいな。それで歌わせてもらうと、これがまた快感で。なんか、音楽の魅力に憑りつかれちゃいました」
── 近年、かなりコンスタントに歌われていますが、その気持ちの表れということですね。なにか、きっかけがあったのですか。
大竹さん「はい。自発的な音楽活動はここ3年ですが、一番のきっかけは2013年に泉谷しげるさんとご一緒した「黒の舟唄」(泉谷しげる氏のアルバム『昭和の歌よ、ありがとう』に収録)ですね。そのときの体験がすごく楽しかったんですね。初めてお会いした人とも意気投合して。音楽の不思議な力を感じました。本当に貴重な体験で感謝しています」
── きょうはライブですが、人前で歌うことで意識されていることはありますか?
大竹さん「ステージは好きですね。歌っていて楽しいし、お客様もすっごく楽しそうに飛んだり跳ねたり、ときに泣いちゃったり。伝わってきますよね。ストレートな気持ちが。もう、ずっと歌っていたい気持ちです」
―― ところで、ふだんプライベートでは、どんな音楽を聴いていらっしゃるのでしょう。
大竹さん「ブルーノ・マーズに、ハマっています!大、大、大好きです」
(取材:2017年11月23日、東京・渋谷タワーレコード)