和菓子の新たな可能性を探る
同店は2017年10月、和菓子で新たなシーンを創造することを目的とする、伝統和菓子のリデザインシリーズ「PONTE(架け橋)シリーズ」で、同年度のグッドデザイン賞(日本デザイン振興会主催)を受賞したと発表した。実は、「Fly Me to The Moon」もこのシリーズの人気商品だ。
グッドデザイン賞の公式サイトによると、同店が2012年4月にこのシリーズを発売した背景には、11年の東日本大震災があったという。
福島県産のブランドが傷つき、どうすれば溝を埋められるか――。同店はそんな悩みから、素材の良さにとどまらず、伝統技術の良さを土台とした上で、和菓子の新たな可能性も探った。福島の食とかかわりの薄い、若者やインバウンド市場をあえてターゲットとしているという。
同公式サイトでは「デザイナーの想い」として、
「原発事故によってもたらされた風評被害は、江戸時代に創業して以来会津の地に住み続けてきた私たちにとって、この上ない大きな出来事でした。この地で私たちが重ねてきた歴史は、関わりを持ったお客様の『思い出』や『ふるさと』を残していくこととイコールであった、という事に改めて気付かされました」
と、同店の職人たちの想いを紹介している。
価格は、3500円(税込)。注文は、同店の公式サイトから。