若者はなぜ「ダンス」動画にハマるのか!? 高校生の35.0%が撮影経験アリ

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   大塚製薬(東京都千代田区)の健康飲料ポカリスエットは、2016年4月からポカリスエットのガチダンスCMのプロモーションを展開しており、YouTubeなどでの関連動画の総再生回数が2017年11月13日時点で4900万回を突破している。

   なぜ、動画はこうした反響を呼んでいるのか。ポカリスエットのPR事務局は理由を探るため、高校生と大学生、20~40代男女の計500人を対象にインターネット調査を実施した(調査期間は2017年11月17日から19日まで)。

  • ガチダンスの2017年最後のテレビCMは、12月22日にオンエア(ポカリスエットPR事務局のプレスリリースから)
    ガチダンスの2017年最後のテレビCMは、12月22日にオンエア(ポカリスエットPR事務局のプレスリリースから)
  • ガチダンスの2017年最後のテレビCMは、12月22日にオンエア(ポカリスエットPR事務局のプレスリリースから)

ダンスの授業が必修化された影響か?

   ダンス経験の有無をたずねると、経験アリは全体の72.0%となった。40代は51.0%、30代は64.0%、20代は74.0%、大学生は85.0%、高校生は86.0%と、年代が下がるにつれて経験率も高くなる傾向が見て取れる。

   そもそも、若い世代の方が人前で踊ることに抵抗感を持っていない。「踊るところを人に見せるのが好き」と答えた40代は9.0%、30代は16.0%で、一方の大学生は24.0%、高校生は31.0%にのぼった。

   ダンスをした場面を質問すると、「学校の授業」(53.4%)の割合が最も高かった。高校生の76.0%は授業でダンスを経験しており、2012年から中学でのダンスの授業が必修化された影響もあるのかもしれない。

   一方、ダンス動画の視聴経験でも、40代は37.0%、30代は48.0%、大学生は70.0%、高校生は70.0%で、若年層が高い割合を記録した。ダンス動画を「見ること」が楽しいかどうかでは、高校生から30代までいずれも50~60%台で、あまり差はなかった。

   ただ、「撮ること」が楽しいと答えた割合では、40代が14.0%、30代が15.0%、20代が20.0%、大学生が25.0%、高校生が35.0%となっており、若年層の方がダンス動画の撮影に慣れ親しんでいるようだ。

ダンスは特別なことではない

   ダンス経験もダンスの動画を撮影した経験も、高校生や大学生などの若年層が比較的高い割合を記録した。彼らはなぜ、そこまでダンスに熱中しているのか。全国中高生ダンス部応援マガジン「ダンスク!」やウェブメディア「DANSTREET」を運営するディーエスケイの代表・石原久佳さんは「今の子どもたちにとって、ダンスは特別なことではないんです」と答える。

   「今の中高生は2000年以降に生まれた世代ですが、彼らは、生まれたときからダンスミュージックやヒップホップを聴いているし、アニメやテレビ番組でも、主人公たちがみんなで踊るシーンがエンディングになっていたり、目にするものも耳にするものもダンスとつながっています」

   10~20代の実態に詳しい「電通若者研究部」(通称:ワカモン)の代表・吉田将英さんは「今の子どもたちは、ダンスで自己表現をし、それをSNSなどで積極的に発信しています」とし、

   「この背景には、義務教育でダンスが必修化されたことで、ダンスで感情表現・自己表現をすることへの心理的なハードルが下げられ、さらに、SNSや動画共有メディアなどのデジタルツールの発達により、自分の感情や表現を自己発信することへの物理的なハードルが下げられたからではないか、と考えられます」

と解説した。

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