キーボード、マウス、スマホ充電と、ケーブルの時代が終わるかのように「ワイヤレス化」が急速に進んでいる。特にイヤホン市場では顕著で、AppleやSONY、BOSEなどの大手が続々参入している。
そこで、「ケーブル歴」25年の記者が無線イヤホンを1週間試してみた。「たしかに便利そうでクールな感じがするけど、買い替えるのはなあ......」と二の足を踏んでいる読者には参考になるかも?
スマホ無しでも音の世界に
無線イヤホン生活がスタート。今回試したのは、サムスンの「Galaxy Gear IconX」だ。価格は2万5000円とちょっと可愛くない。
まずはスマホと「bluetooth」で接続する必要がある。本体側での操作は特段必要ないが、スマホ側では「Bluetooth」をオン、専用のアプリを開いて「接続」をタッチしないといけない。音楽を聞くたびに操作しないといけないので意外と骨が折れる。
接続が完了すると、あとは好きな音楽を再生するだけ。記者はアマゾンの音楽サービス「Prime Music」で曲を流してみた。
便利に感じたのは、イヤホンをタッチしたり上下になぞったりするだけで曲の再生・停止や音量の調整ができることだった。有線イヤホンだとわざわざスマホ上で操作しなくてはならなかったが、その煩わしさから解放された。
また、イヤホン本体に曲を保存できるのは驚いた。PC・スマホ経由で最大1000曲まで取り込むことができ、スマホが無くても再生可能。スマホのバッテリーが無い時はとても助かった。
そのほか、「リモート追跡」機能は地味に役立つ。ずぼらな性格のため、イヤホンを部屋のあちこちに置きっぱなしにしてしまい「迷子」になることが何度もあったが、本体からピーピーと音を鳴らせるので「捜索」時に大活躍した。
心配なのは「音切れ」「バッテリー」
心配だった「音切れ」「バッテリー」に関しては、そこまで気にならなかった。使用シーンの大半は電車内だったが、地上でも地下でもノイズが混じったり接続が切れたりすることはほとんどなかった。
「バッテリー」は、メーカーの発表によると最大6時間の音楽再生ができ、専用ケースに入れれば充電も可能。
記者は一日に長くて2時間ほどの使用で、1週間に2度充電した。充電は間違いなく購入時のポイントになるので(面倒だから)、自身の使用頻度と照らし合わせて要検討したほうが良さそうだ。
まとめると、個人的には「買い」だった。ただし、当然だが有線・無線それぞれにメリット・デメリットがあり、一概にオススメするのは難しい。
もちろん、上記で紹介した機能には「Galaxy Gear IconX」特有のものもあり、また、他社でより便利な機能を備えている商品もある。決して安い買い物ではないので、自身のこだわりの要素を踏まえて慎重に比較・検討が必要だ。