専門家「お客様は神様じゃない」 調査からわかった悪質クレーマーの「本質」

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   「バカ、死ね、辞めろ!」「CMと実際の商品が違う。今すぐCMを止めろ」――ここ数年、客からの悪質クレームが増加傾向にあり、接客の現場を疲弊させている。なかには、クレームが原因で精神疾患を発症した従業員もいる。

   こうした「悪質クレーマー」に対し、企業はどういった対応を取れば良いのか。

  • 深澤直之弁護士(2017年11月20日撮影)
    深澤直之弁護士(2017年11月20日撮影)
  • 深澤直之弁護士(2017年11月20日撮影)

7割が迷惑行為の経験者

   本来、クレームとは有益なものである。顧客の不満やニーズを拾うことができ、自社製品やサービスの価値向上につながる情報にもなる。そのため、企業も真摯に耳を傾ける必要があろう。

   だが、その中には有益にならないばかりか、不利益をもたらす「悪質」なものもある。弁護士の深澤直之氏は、クレームを入れる客は全体の3~4%ほどだが、このうちの1~3%が「悪質クレーマー」だと指摘。数は少ないものの、クレーマー向けのマニュアル本が出回るなど常態化している、と警鐘を鳴らす。

   労働組合「UAゼンセン」が2017年6月1日~7月14日の期間、接客業に就く男女5万878人を対象に実施した調査によると、悪質クレームなどの迷惑行為を受けたことのある人は7割に上ることがわかった。

   内訳は、「暴言」(27.5%)が最も多く、以下「何回も同じ内容を繰り返すクレーム」「権威的(説教)態度」「威嚇・脅迫」「長時間拘束「セクハラ行為」「金品の要求」「暴力行為」「土下座の強要」「SNS・インターネット上での誹謗中傷」と続く。

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