商品化までに20年を要した「野菜シート」
「みそまる」は、味噌にだしと具材を混ぜてまるめて団子にした即席みそ汁。チョコレート菓子のような見た目が特徴だ。選定した阪急阪神百貨店・荒木社長は
「消費量が減ってきているみそを、手軽にプレミアムな感じで楽しめるという工夫が良い。パッケージが百貨店のバレンタイン会場に売っていてもおかしくなく、自分へのご褒美やギフトとしても需要が期待できる」
と評価した。
また、ペースト状の野菜を乾燥させシート状にした「野菜シート」は、イトーヨーカ堂によって選ばれた。同社の三枝社長は、
「世に出すまでに20年にもわたり研究を加えてきた志や挑戦が素晴らしい。また、今まで(規格外のため)捨てられてきた野菜を使った点も今の世の中のニーズに合っている」
などと、講評した。
FANアワードを主催した農林水産省の井上宏司食料産業局長は、総括としてこう締めくくった。
「受賞産品は、『美味しい』と『美しい』が共通している。また、それぞれにストーリーがある。食材をどう活用し、見せていくかといった工夫がさまざまあった」