では、第2組曲をつくった作曲家は誰なのか?
「アルルの女第2組曲」を編成したのは、彼と1歳違いの友人、同じくローマ大賞受賞者の作曲家、エルネスト・ギロー。ビゼーの才能を大変評価していた彼は、ビゼーの死後、劇音楽アルルの女から、ビゼー自身による第1組曲の選択とは別の3曲を選び出し、そこに、「美しきパースの娘」から抜き出した印象的な「メヌエット」を追加して「第2組曲」としたのです。
既に劇音楽というより管弦楽組曲として認知されていた「アルルの女」に新たに新しい組曲を追加したのは、それだけギローのビゼーに対する友情の厚さと、作品に対する評価が高さの証しといえるでしょう。
ギローの意図通り、「アルルの女第2組曲」も大変な成功をおさめ、彼の死後に作られたにもかかわらず、ビゼーの代表作となります。
ビゼーは、オペラ「カルメン」の初演の3か月後、わずか36歳で亡くなっています。天才は短命、のジンクスからは逃れることができなかったビゼーですが、多くの友人知人、そして、聴衆に惜しまれた彼の才能は、「アルルの女組曲」「カルメン」という作品とともに、クラシック音楽史上に燦然と輝いています。
本田聖嗣