10月1日、スペイン東部のカタルーニャ自治州で、独立を争点とした住民投票が行われ、独立を訴える賛成派が圧勝。しかし、16日には独立への手続きを2か月間凍結する方針も発表された。中央政府と自治州政府の対立、繰り返し行われるデモなど、カタルーニャで今何が起こっているのか? 今回は、その構図を読み解くスペインの歴史や魅力がわかる3冊を紹介する。
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地中海を舞台に繰り広げられた華麗な歴史ドラマ
スペインを代表する画家、ピカソやダリが生き、ガウディの建築がそびえ立つバルセロナ。この街を中心に、いまもスペイン随一の繁栄を誇るカタルーニャは、かつてイタリアや遠くギリシャまで、地中海全域を支配した大帝国だった。『物語 カタルーニャの歴史―知られざる地中海帝国の興亡』(著者:田沢耕 中央公論新社 842円)は、時代の中心だった中世から、混乱をへながらも再生への努力を続ける現代までをたどる通史。
「カタルーニャの誕生」「栄光への助走」「『征服王』ジャウマ一世」「地中海の覇者」「停滞、そして凋落」「その後のカタルーニャ」の全6章でカタルーニャの歴史の全貌がわかる。