「地盤・看板・鞄」なしで国会議員へ
当世、政界で幅を利かせているのは世襲議員だ。安倍内閣の安倍首相はもちろん、麻生太郎副総理兼財務相、河野太郎外務相、林芳正文科相らずらりと並ぶ。
そんな中、『田舎に帰った青年が三バン(地盤・看板・鞄)もなく国会議員になった話』(著・田野瀬良太郎、主婦の友社、2160円)は、市議、県議から国会議員へと駆け上った著者・田野瀬良太郎氏の半生記である。
大学時代に33カ国を放浪、政治の重要さを感じ政治家を目指した。金なし、コネなし、知名度なしで、奈良県五條市議会議員に初当選し、ついには自民党衆院議員となり、自治政務次官、財務副大臣、総務会長など務め、2012年に70歳を前に引退。約40年間の議員活動を振り返るとともに、選挙の仕組み、政治とカネ、派閥の裏側も語りつくす。