コメント投稿のオフ、コントロール機能がある
インスタグラムは2010年10月にサービスを開始。写真や動画が中心だが、コメントも書き込める。最近はアカウントを開設している日本の芸能人も少なくない。「おしゃれ」な写真が話題になる一方で、有名人にとっては批判の「窓口」となってコメント欄が荒れることがある。芸能人同士で交際報道が出ると、男性側のファンが女性タレントのアカウントに殺到し、厳しいコメントがあふれて炎上状態になった例もある。ただこうした例はインスタに限らず、ツイッターやフェイスブックでも見られる。
「#思いやりを言葉に」のキャンペーンは2017年3月に始まり、世界各地で展開する。悪口を書いたり、相手をののしったりするような場ではなく、「どこよりも思いやりにあふれた、安心して使える、温かく迎えてくれるオンラインコミュニティー」(ウエイル氏)を目指して、利用者間で理解を深め合うための仕掛けといえそうだ。
インスタでは、利用者が安心して自己表現できる場にしようと、利用者を不快にするような投稿を制限する機能を設けている。2016年12月には、特定の投稿に対してのコメントをオフ設定できるようにした。17年9月には、投稿にコメントできる対象を「誰でも」「フォロワーの中の人」などから選べる管理機能を追加した。
運営側では、セキュリティー強化のために二段階認証を設け、また利用者から「不快になる可能性あり」と報告を受けた写真や動画については、ガイドライン違反でなくても状況に応じて、コンテンツに「スクリーン」をかけて閲覧できないようにする措置をとる。
自殺や自傷行為の恐れがある友人を見つけた場合、助けるためのサポート機能もある。信頼できる友人と話す、「いのちの電話」のようなヘルプラインに連絡する、などを画面上で勧める。インスタ上で、いじめや嫌がらせを目的としたアカウントを見つけた場合は、運営側への報告を促している。