堀江氏「もしかしたらバズるかも」
最優秀作品に選ばれたのは、エントリーNo,2の千葉大学だ。ネットでの一般学生票を含めた審査員票7票中中5票を集めた。
審査員をつとめた、特定非営利法人「くらしとバイオプラザ21」の笹川由紀主席研究員は、
「サイエンス・コミュニケーションをやっていると、色々なことを気にして表現がマイルドになりがちですが、言いたいことをズバッと表現してくれたのはとても勇気をもらいました」
と選考理由を話す。
また、国立国際医療研究センター感染症対策専門職の堀成美氏は、こう評価する。
「専門家は『正しいんですよ』『科学的なんですよ』ということを言いがちですが、この映像にはハートやパッションを感じられた」。
前述の堀江氏も「真面目路線では聞く耳をもたない人もいる。ラップで攻めたのはサイエンス・コミュニケーションの一つの正解」「YouTubeに流したらもしかしたらバズるかも」と太鼓判を押した。
総括として、コンテストを主催した日本モンサント・中井秀一取締役社長は、
「コンテストの初回から、三者三様の多様性のある動画作品が集まったことが驚きでした。遺伝子組換え技術・作物のサイエンス・コミュニケーションでは、いかに論理をわかりやすく伝えることができるかということが常に課題になる。今後も社内で議論するに留まらず、今回のコンテストのような外部の多様な人々に協力を得られるような取り組みを行っていきたい」
と述べた。
「今回第一日目ということもあり、あまり多くの学生に声をかけなかったのですが、それでもこれだけ多様な動画が集まったので、2回、3回とぜひ続けていきたい」
とも話し、次回への意欲と期待をにじませた。
各動画はYouTubeで公開中。