読者の皆さんは、「さくらんぼ餅」を覚えているだろうか。カラフルな見た目に、もっちりとした食感。四角形の餅が碁盤の目のように12粒並び、付属のつまようじを使って食べる。駄菓子屋に必ずあるといっても過言でない定番菓子だ。
そんな「さくらんぼ餅」から、パッケージを大胆に変更した「オトナ向け」商品が登場し、にわかにネット上で盛り上がっている。
昭和生まれはカルチャーショック
「さくらんぼ餅」をはじめとする餅シリーズは、1947年創業の駄菓子メーカー「共親製菓」(愛知・名古屋市)が製造・発売している。
1979年から「さくらんぼ」「青リンゴ」味を発売し、以降、シャンペンサイダー、ぶどうなど味を拡充。数十円と安価で購入でき、子どもたちを中心に人気を博す。
話題になっている商品は、同社が2003年に発売した餅シリーズ「袋入りたべプリ」だ。パッケージをスマートフォンの画面に見立て、「マップ」や「カメラ」などアプリのアイコンを並べる。12個あるアプリのひとつである「バーコード」を携帯で読み取ると、共親製菓のページに飛ぶなど遊び心あふれる工夫を随所に施した。
中身は、「マンゴー」「青リンゴ」「ピーチ」味がそれぞれ4粒ずつ入っている。
あるツイッターユーザーが2017年9月9日、商品の画像とともに「これが時代か」と驚きのコメントを投稿すると、またたく間に拡散され
「昭和生まれはカルチャーショックー」
「時代に合わせたなかなか良い柔軟性w」
などと注目を集めた。
かつての「子どもたち」がターゲット
「子供の頃、駄菓子屋でさくらんぼ餅を食べていただいていた20~40代をターゲットにしました」
共親製菓の担当者は9月12日、J-CASTトレンド編集部に対し、こう話す。かつての「子どもたち」にアプローチし、ブランドの再認知を促すため、現代風パッケージの採用に踏み切った。
担当者は、
「ぜひ、これを機に駄菓子が置いてあるお菓子コーナーでさくらんぼもちやたべプリを買って食べていただけましたら大変光栄です。これからも楽しくおいしいお菓子を作り続けて参ります」
と呼びかけた。