京都を代表する国宝のひとつ、二条城の敷地内に赤い花を模した巨大なオブジェがあるとして、ツイッターで話題になっている。
「なぜ二条城に...」。J-CASTトレンド編集部記者が取材すると、崇高な理由が明らかになった。
花びらの漢字に込められた意味は...
実は、京都市内で開催中の展覧会「東アジア文化都市2017京都 アジア回廊『現代美術展』」で展示されている作品の1つだった。現代美術展の広報担当者が2017年8月29日、J-CASTトレンド編集部の取材に明かした。
「東アジア文化都市」は、日本と中国、韓国の各国政府に選定された都市が文化芸術に関係するイベントを開催する取り組みで、京都市は2017年の開催都市に選ばれた。2017年8月19日から10月15日まで、「アジア回廊『現代美術展』」が二条城と京都芸術センターで開催中。日中韓のアーティスト25組の作品が展示されている。
広報担当者によると、韓国の現代アーティストのチェ・ジョンファ氏が、先のオブジェ「息をする花(808の漢字)」を制作した。花びらは空気の出し入れで開閉する仕掛けで、「ゆっくりと呼吸しながら開く真っ赤な花は、東アジアの歴史を背景に確かな鼓動を感じさせる」。花びらの漢字は日中韓3か国でどこでも使われるもので、その数は808だという。
現代美術展の公式サイトによると、
「<アジア回廊>という言葉には、東アジア文化都市のプロジェクトがさまざまな地域の文化芸術の豊かさに直接に触れ、感動を共にする場となり、またそのことが少しでも寛容で融和な社会の形成に寄与するものであってほしいという願いがこめられています」
広報担当者は「チェさんの作品は、まさにアジア回廊のコンセプトにぴったりだと思います」と話した。
同氏の作品はその他、「涅槃」「アルケミー(錬金術)」「フルーツの木」「エアー エアー」の4つがある。いずれも二条城内で展示中。
ツイッターなどインターネット上でも、
「二条城にある謎のオブジェがすごいこわい。緑の続く庭園だったのに突如として赤い何かが...これ夜見たら絶対こわいやつ...」
「近寄ったら絶対捕まって食べられる...」
「これ中心部が魔界に繋がってるやつや...」
と別の観点から反響を呼んでいる。