京都府宇治市が取り組む「犬のフン害」対策が、大きな効果を上げている。
市内では、年々犬を飼う市民の数が増えており、それに伴いフンに関する苦情が増加。2017年度(3月末時点)は70件ちかくが寄せられるなど頭を悩ませる問題だった。
こうした市民の憤慨を受け、市は「チョーク」を使い解決を図った。
わずか数千円の支出
看板の設置や回覧板、広報車の巡回......飼い主のモラルに訴える策をこれまでにも講じてきた。しかし、改善の兆しがみえず、市の大きな課題だった。
そこで、2016年1月から市と市民が協力して「イエローチョーク作戦」をはじめた。方法は以下の通り。
(1)フンの周囲に黄色いチョークで丸をつけ、発見した日時を書く
(2)時間を置いて再度確認
(3)フンがまだ残っていれば、確認した時間をチョークで書き、無ければ確認時間とともにその旨を記す
非常にシンプルな作戦だが、これを繰り返すことで「監視効果」が生まれるという。実際、フンの回収がごみ袋(45リットル)3つ分にものぼったことがある歩道が、実施後はほぼゼロに。支出する公費はチョーク代(数千円)のみと経済的にも嬉しい。