2017年8月31日(木)、多くのファンに親しまれた、北海道・小樽にある「小樽 石原裕次郎記念館」が閉館する。昭和を代表する大スターとして、熱狂的な人気を誇った石原裕次郎さんの影響は、いまだ消えることはない。今回は、彼自身の歴史を描く愛蔵本はもちろん、立ち上げた石原プロモーションに所属した俳優たちや同じ時代を駆け抜けたスターの華やかな軌跡を描く3冊を紹介。
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裕次郎が生きた時代の世相も交えた永久保存版
2017年7月に没後30年となった昭和の大スター・石原裕次郎さんの愛蔵版ムック『没後30年 永遠のスター 石原裕次郎』(編集:週刊朝日MOOK 朝日新聞出版 1000円)。俳優・歌手として絶大な人気を集め、52歳で惜しまれながら亡くなった軌跡を貴重な写真と証言で振り返る。1958年の夢の対談「石原裕次郎×徳川夢声」をはじめ、渡哲也さんのロングインタビュー、妻まき子さんの語る素顔など貴重な内容でおくる。ほかにも、倉本聰さん、小野寺昭さん、浅丘ルリ子さんら、映画やテレビで共演した俳優たちの特別インタビューや舘ひろしさん×神田正輝さんの対談も収録。
フィルモグラフィーやディスコグラフィーなどのデータも満載。
一度は食べてみたい「石原軍団の炊き出し飯」
石原裕次郎さんや、渡哲也さんはスタッフや出演者らと一緒に食べることが大好き。料理経験の豊富な裕次郎さんと、海の幸に恵まれた淡路島で育った渡さんは、ロケや会社での打ち上げなど、ことあるごとに食材をたっぷり買い込み、自ら包丁を握って料理の腕を振るっていたという。 『石原軍団炊き出しレシピ33 つくってあげたいこだわりごはん』(著者:石原軍団炊き出しプロジェクト 青志社 1728円)は、石原軍団の男所帯から生まれた炊き出しレシピ。定番メニューのカレー、とん汁、焼きそばをはじめ、どれをとってもヘルシーでおいしく手軽に作れるものばかり。
役者になって60余年。今も現役の名優がこれまでの作品を振り返る
昭和20年代から30年代を中心に、日本映画の黄金時代と呼ばれた頃デビューした仲代達矢さん。『仲代達矢が語る 日本映画黄金時代』(著者:春日太一 PHP研究所 842円)では、俳優座養成所でのこと、小林正樹さん、岡本喜八さん、黒澤明さんら名監督との出会い、高峰秀子さん、原節子さん、勝新太郎さんといった有名俳優との仕事などを回想。映画会社の専属にならず、当時としては珍しいフリーの立場を貫き、1年の半分を映画、残りの半分は舞台を続け、今も第一線で活躍し続ける仲代さんの貴重な話が綴られている。
「俳優デビューと『人間の條件』」「今日との撮影所と時代劇-『炎上』『鍵』『股旅三人やくざ』『切腹』」「前衛、左翼、俳優座」「黒澤明と勝新太郎-『影武者』『乱』」など全9章。