「偶然の一致」が扉を開く ペルーの古文書に記された9つの「人類の知恵」

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「ご縁」に感謝し生きるススメ

   偶然をご縁と言い換えれば、日本人には違和感がないが、スピリチュアルと言ってしまうと違和感があるだろうか。

   知恵の多くは経験から得るものであるが、その経験は偶然得られるものも多い。本書では、知恵を高めるためにも、偶然やご縁に感謝して生きる態度を第一に推奨している。いわばスピリチュアルな生き方のすすめ、である。

   エネルギーに関する知恵も精神的なものである。相対性理論によれば、物質は一種の純粋エネルギーである。本書では、一歩進んで「物質は、人間の意志と期待に順応する」という。農作物に愛情を傾け、他人に好意を示すことは、よりおいしい食物、親密な人間関係につながると。そして、それに必要なエネルギーは、メンタルトレーニングによって、自然から限りなく得ることができると。

   人間同士のかかわりについても語っている。恋愛したときの高揚感は、相手のエネルギーを奪っているからだという。こうした態度は相手を不安にさせ、喧嘩や離別の原因になる。母の理想は、子供に惜しみなくエネルギーを与えることであり、子供を型にはめようとして子どものエネルギーを失わせてはならないと。

   日本では、古来から、慈悲、あるいは、情けは人の為ならず、として理解されてきた生き方ではないか。メンタルトレーニングを通じた人間関係の改善にかなりの紙幅を割いているのが、アメリカ社会が抱える諸問題の根深さを感じてしまう。

【霞ヶ関官僚が読む本】現役の霞ヶ関官僚幹部らが交代で「本や資料をどう読むか」「読書を仕事にどう生かすのか」などを綴るひと味変わった書評コラムです。

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