「今からお前を殺しに行くからな......」
「『今からお前を殺しに行くからな......』お客さまはそう言うと、プツリと電話を切りました。でも私の職場でこんな言葉を言われるのは日常茶飯事です。だって私の電話を待ち望んでいるお客さまなんて、この世界には一人もいないのですから。私は、〝督促〟という仕事をしているOLです(本書より)」。
『督促OL 修行日記』(著者:榎本まみ 文藝春秋 594円)は、気弱なOLがトホホな毎日を送りながらも、独自に編み出したノウハウで、年間2000億円の債権を回収するまでの実録ストーリー。日本一ストレスフルな職場・督促コールセンターに配属された著者は、入社半年後には体重が10キロも減ってしまうが、ある時、一念発起!督促でお客さまに立ち向かう方法を研究しようと思い立つ。
「ストーカー疑惑と襲撃予告」「謎の奇病に襲われる...」「自分の身は自分で守る」「仕事からもらった武器と盾」など全11章。
各章終わりに「約束日時は相手に言わせる」など実録ならではの必殺テクニックが収録されている。