野球引き立てるアナウンサーの名調子
「あり得る最も可能性の小さい、そんなシーンが現実でーーーす!!」。2007年の夏、甲子園の決勝戦で劇的な逆転満塁ホームランが飛び出したとき、こんなハイテンションな実況をしたのがNHKの名物アナウンサー小野塚康之さんだ。
「野球がなくては生活できない」ほど野球好きの小野塚さんが、30年以上も語り続けてきた熱い思いを1冊の本にしたのが『甲子園「観戦力」をツーレツに高める本』(著・小野塚康之、中央公論新社、929円)である。
甲子園で活躍した「怪物」「アイドル」「名監督」、さらに「控えの選手」らから得た秘話やエピソードを惜しげもなく盛り込んで「甲子園を9倍楽しむ方法を教えます」と訴える。