NHKラジオで夏休み期間に毎年放送する「夏休み子ども科学電話相談」(NHKラジオ第1放送)に寄せられた質問が、ツイッター上で話題になっている。
「セミの抜け殻は、食べられますか?」
2017年8月1日の放送で、東京都の小学2年・マエダメグミちゃんがこうたずねた。はたして食べられるのだろうか、専門家の答えは――。
「そのまま食べると、おいしくない」
メグミちゃんがこの質問をしようと思ったのは、「色がから揚げみたいで、おいしそうだったから」だった。
回答者の箕面公園昆虫館(大阪府箕面市)の清水聡司副館長はこの発言に驚きながらも、
「答えから言うとね、食べられないことはないと思う。食べられると思います。ただね、そのままパリパリ食べるとね、おいしくないと思うよ」
と答えた。
セミの抜け殻には「表面にはワックス、油というかな、そういう成分が入って、『クチクラ層』というしっかりした殻を作っているの」。食感や味については、
「エビの殻だけ食っているようなもんやと思う。それよりもおいしくないかもしれないけれど。かなり消化に悪いと思うんで、ほとんど栄養を吸収できひんのちゃうかな、人間やと」
と説明した。
「(抜け殻に)中身入っている方が美味しいと思うよ。ほら、中国の方とかセミの幼虫集めて食べられたりするから。プリッとしておいしいみたい。生で食べるのはやめとこうな。どうしても食べたかったら、お母さんにお願いして、火を通してもらい。ただ、昆虫というのは広く食べられているもので、毒はないので、昆虫食の文化に触れてもらったらいいと思います」
清水氏がこう解説し終えて、「どう思った?セミの抜け殻」と聞かれたメグミちゃんは
「捕った時はおいしそうに思えたけど、今のを聞いて、ちょっとかじるくらいがいいかな、と思いました」
と話していた。