遺骨や遺灰、毛髪(以下、遺品)からダイヤモンドを作り出す「メモリアルダイヤモンド」が、「ずっと一緒にいれるような感じでいいね」などとネット上で話題になっている。
故人の身体の一部を忘れ形見として「宝飾品」にするこのサービス。どういった内容なのか。
0.2カラットで38万円
事業を手がけるのは、2001年に誕生した米国企業「International Research and Recovery Corporation」だ。2002年から「メモリアルダイヤモンド」の製造・販売を行ない、17年7月時点で世界140か国ちかくに展開している。05年には日本法人として「ライフジェムジャパン」(大阪市・中央区)が設立された。
日本法人でも、遺品から作る「ダイヤモンド」もしくは「ジュエリー」(リング、ネックレス、ピアス)の販売を行なっている。人だけでなく、ペットも可能だ。
これら宝飾品は、遺品に含まれる「炭素」を熱処理によって抽出し製造される。遺骨の量は50~70グラム、毛髪で3グラム程度必要になる。GIA(米国宝石学会)の認定鑑定士による鑑定書つきで、炭素を抽出・精製する工程で米国特許も取得している。
「ダイヤモンド」は、イエロー、ブルー、透明、レッド、グリーンの5色。カットはラウンド、プリンセス、ラディアント、ハートカットの4種類。0.15カラット~2.0カラットまで用意している。
価格は、例えば0.20~0.29カラットのイエローダイヤモンドであれば38万円(税抜)。1.75~2.0カラットだと278万7000円(同)だ。
利用者の感想は?
ライフジェムジャパンの担当者は2017年7月24日、J-CASTトレンド編集部の取材に応じ、
「日本国内ではこれまで1500~2000人ほどのお客様に利用していただいております」
と説明する。全世界でみると約6000人なので、比較的多い数字だ。
利用者からの評判は、「出来上がりを待ち望んでいたダイヤは、想像していたよりも美しい」と肯定的な声が多いという。
「米国で製造する関係で納期は約5~8か月ほどかかり、その点で不安に感じるお客様もいらっしゃいますが、毎月お届けする工程状況のお知らせにより、出来上がりまで安心してお任せできたとおっしゃって下さる方が大半です」
とも話した。