レフトスタンドに陣取る青の一団から、巨人・山口俊投手に容赦ないブーイングが浴びせられた。2017年7月2日、巨人対DeNAでの出来事だ。
野次は、前日の試合での予告先発発表から始まり、2日の試合、山口が4回6失点で降板するまでいく度となく繰り返された。親指を下に向けるジェスチャーをする観客も散見された。
「ボロカスに打たれるの見て満足」
巨人は今季、他球団から新戦力を多数獲得した。日本ハムの陽岱鋼やソフトバンクの森福允彦、元楽天のマギーなどだ。
彼らが交流戦で古巣と対峙する際、かつてのファンから声援こそあれど、目立ったブーイングは見られなかった。
ところが、今回の試合は違った。東京ドームにDeNAファンのブーイングがこだました。
試合後のツイッターでも、
「山口俊に対してのレフトスタンドからブーイングの嵐がおもしろすぎてひたすら笑ってたわたしもしたかった(爆笑)」
「山口俊めった打ちにして今シーズン初の三タテとか最高かよ。裏切り者に制裁してやったな気持ちいい」
「山口俊がボロカスに打たれるの見て満足したので寝ます」
と、辛らつなコメントが多数寄せられている。
「さすがにもう許そうぜ」
一方で、
「山口俊へのブーイングあり得へんわ」
「さすがにもう許そうぜ」
「座席に立つ度に同じ量のブーイングが来るから山口が可哀想過ぎて泣いてしまった......」
と反発する声や擁護する向きも少なくなかった。
山口は昨季、DeNAの選手会長としてチームをけん引。チームトップの11勝を挙げ、先発の柱として活躍した。
オフには、涙ながらに国内フリーエージェント(FA)権の行使を宣言。FA解禁日となる11月11日に巨人と交渉に臨み、それから約3週間後の30日に、3年総額7億円の大型契約を巨人と結んだ。
DeNAは、3年契約5億円+出来高(推定)でFA宣言後の残留も認める厚待遇を提示したが、それを蹴る格好となった。