「流氷と共にやってくるアザラシをカレーにしました」
こんな文言がパッケージにおどる、アザラシの赤身をふんだんに使った缶詰「アザラシカレー缶」がインターネット上でにわかに注目を集めている。
「意外とうまそうな気がする」
北海道・札幌市にある食品加工会社「北都」が製造・販売を手がけたこの商品。同社サイトや道内の土産物屋、アンテナショップなどで販売しており、410グラム入りで価格は1000円(税抜)だ。
北海道の先住民であるアイヌ民族の貴重な食料源として知られるアザラシ肉。あるツイッターユーザーが2017年6月4日、この商品をツイッターに投稿したところ、
「一生に一度ぐらいは食べてみたい...」
「意外とうまそうな気がする」
「普通に食べてみたい」
と、好意的なコメントとともに急速に拡散された。
そもそも、アザラシ肉とはどんな味がするのだろうか。
道内でも滅多に流通していない
「北都」の担当者は6月6日、J-CASTトレンドの取材に対し、
「赤身肉は、淡白で少し臭みがあります。食感は、くじら肉にちかいですね」
と話す。食べ方は、甘辛く煮た「大和煮」が一般的だといい、今回の商品のようにカレーで食べるのは珍しいようだ。
アザラシ肉は北海道でも滅多に流通しておらず、同社では、知り合いの漁師に駆除した個体の赤身肉をわけてもらっているそうだ。
商品でこだわった点を聞くと、
「臭みを消そうと思えば消せるんですが、あえて特徴である臭みを少し残してあります」
と明かす。
実際に、都内のアンテナショップで商品を購入して食べてみた。辛口のルーに隠れた大きめの赤黒い肉片からは「けもの臭」をほのかに感じるが、食べごたえがありペロリといただけた。