EDBの副次官が語るシンガポールの強みとは
京都大学工学部を卒業し、現在はEDBの国際事業地域担当を務めるリム・スウィニェン(Lim Swee Nian)副次官は、J-CASTニュース トレンド編集部に次のようなコメントを寄せている。
「私たちは、現在に至るまでに、ビジネスに有利で安定した環境の整備、知的財産保護、そして国際的に競争力のある人材育成に尽力してきました。EDBは、日本企業が次の成長ステージに進むべく、シンガポールで成長し、変革を進め、企業活動を推進することをこれからもサポートしていきます」
シンガポールが目ざましく発展する一方で、人件費の増加に懸念の声が挙がっていることについては、次のように回答した。
「もちろん、製品の組み立てを低コストで行うべく生産拠点をアジアに設置する企業もあります。一方で、高付加価値かつイノベーティブで、知的財産が保護された信頼性の高い製品を生産するためのロケーションを求めている先端製造企業も存在します。こうした企業は、すでに生産拠点をシンガポールに持っており、これを補完するための研究開発拠点にも投資しています。ここがシンガポールと他国の違いだと考えています。先端製造企業のプロジェクトにおいては、労働コストや不動産費用はほんの一部に過ぎず、トータルのプロジェクト運営コストが重視されています。結果としてシンガポールは、先端製造業において高い競争力を保持し続けています」