「がん患者は働かなくてもいい」。受動喫煙対策をめぐり、職場で苦しんでいるがん患者について、こんな発言をした国会議員がいた。
たばこの煙は自分の健康のことだけではない。周囲の人にも有害を与えることが問題なのだ。5月31日は「世界禁煙デー」。世界各国でたばこ対策のキャンペーンが展開されるが、日本における受動喫煙対策はどこまで進んでいるのか。
今回は禁煙の取り組みや受動喫煙の問題など、たばこにまつわる3冊を紹介してみたい。
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これでダメなら諦めなさい!
「きょうから禁煙だ」と宣言してもなかなか続かない。最近は治療しながらサポートしてくれる禁煙外来が増えているが、『一生モノの禁煙術 これでダメなら諦めなさい!』(著・武本秀治、廣済堂出版、918円)は、禁煙専門鍼灸師による禁煙法である。
著者の武本秀治さんは独自の禁煙メソッドを確立し、2年前に東京・上野に開業した。心理的依存と薬物依存の両面からアプローチし、ツボや認知行動療法を応用した禁煙療法だ。禁煙でなりがちな「禁煙太り」対策も紹介し、「読むだけで無理なく禁煙できる」というのがキャッチフレーズ。
「タバコを吸っている自分はカッコいい!」と思っているかもしれないが、実は脳のシグナルで吸わされているだけなのだ。吸いたい気持ちを抑える感覚をつかみ、2度とたばこを吸わないようにと呼び掛ける。禁煙に成功した人たちの体験談もある。