全ての鉄路は新大阪に通ず!?
新大阪駅は、19年春のJRおおさか東線延伸開業により同線の起点駅となる。さらに北陸新幹線やリニア中央新幹線のホームも建設される予定。
訪日外国人観光客の急増により、存在意義すら問われていた関空は黒字化を果たした。関西における一大ジャンクションである新大阪駅へのアクセスがさらに良くなれば、関西経済の活性化にも好ましい影響をおよぼすことは間違いない。見方を変えれば、なにわ筋線復活の陰の立役者はインバウンドといえる。
なにわ筋線のもう一つの効果は、南海の長年の悲願だった「キタ」乗り入れが叶うことだ。同社は1950~60年代に梅田駅までの路線建設を計画し、実際に免許を出願したものの、大阪市の抵抗にあって結局実現しなかった。
今回の発表には阪急も参加している。北梅田駅北側から分岐し、阪急宝塚線・神戸線・京都線の接続駅である十三駅へ向かう「なにわ筋連絡線」を検討するとしている。十三駅に地下ホームを新設して、JRや南海の狭軌に対応した車両でなにわ筋線に乗り入れる方向だ。
さらに同社は、十三駅~新大阪駅の約2.3kmを結ぶ「新大阪連絡線」の事業免許を1961年に取得している。なにわ筋線以上に塩漬け状態だった「新大阪連絡線」計画だが、新大阪駅周辺にはその用地が既に用意されている。これらが実現すれば、阪急沿線に観光客を誘引しやすくなるし、沿線住民にとっても利便性が増す。ツイッターにも同様の指摘が投稿されている。
「阪急の名前がちゃっかりあって草」
「新大阪に阪急乗り入れるがちょっと便利だな」
「これまで新大阪から阪急沿線に他線経由でないと入れなかったのが、阪急沿線に観光客を誘引しやすくなる」