私もこうして「うつ」を抜けました 身も心も軽くなる「うつ病脱出」コミック

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うつになってしまったら、どうすればいい?

   著者は、数々のうつ経験者を取材してきた中で、以下のような「法則」を発見したという。

うつになりやすい人⇒「生真面目」「気が小さいが前向き」「責任感強し」
うつトンネルの入口⇒「自分がすべて悪いと思い込む」「自信を失う」「自分が嫌いになる」
うつトンネルの出口⇒「周囲から自分が必要とされていることを感じる」
うつからの脱出⇒「過去のつらさをのりこえ、自分を肯定できる」

   したがって、うつヌケの要点は、「自分が必要とされていることを実感して自分を肯定できるようになる」ことだという。つまり、周囲の人から必要とされ、その責務を果たすことで、トンネルの出口が見えてくるというのだ。

   そこで、以下のような経験則が見えてくる。

・小さな達成感を得られる「何か」を見つけよう
・ささいなことでもいいので、必要とされている、役に立っていると実感できる瞬間を持とう!!

   うつになったとき、仕事との向き合い方は悩ましい課題だ。本書に登場したうつ経験者の話でも、「仕事をやめて休め」派と「仕事が支えになった」派に分かれたが、本書の総まとめでは、非常にポイントを突いた指摘をしている。

   同じ仕事でも、辛い仕事やきつい人間関係が不可避な仕事もあれば、「あなたが必要」だとして当人にとって好ましい仕事もある。前者なら休むべきだし、後者ならぼちぼちやればよいのだ。要は、「自分を否定するものからは遠ざかり、自分を肯定してくれるものに近づこう」というわけだ。

【霞ヶ関官僚が読む本】現役の霞ヶ関官僚幹部らが交代で「本や資料をどう読むか」「読書を仕事にどう生かすのか」などを綴るひと味変わった書評コラムです。

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