「イッキにモテろ!恋活レボリューション部」
2012年放送の「結婚しない」(フジテレビ系)で、玉木宏が花屋でバイトしてからというもの、NHK特集ドラマ「希望の花」(2014年)の中村蒼は実家の花屋を継ぎ、2016年公開の映画「植物図鑑 運命の恋、ひろいました」では、EXILE /三代目J Soul Brothersの岩田剛典が、くぉぉぉぉぉぉっと唸りたいほど優しい植物オタイケメンを演じて女子を胸キュンさせまくった。
職場で周囲のドロドロした人間関係に窒息しそうなあなたには、ギラギラした野望や脂っこい肉食とは真逆の、花や植物好きの男子のほのぼのとした癒しこそ救いの神。一緒にいるだけでストレスから解放されて心がクリーンになる、歩く空気清浄器のような爽やかさ。運命の植物男子と結婚したエリコさん(37)を見習って、花も実もある癒しの恋をゲットしよう!
週末に必ず店通いを
半ブラックな流通系企業でボロ雑巾のようにこき使われているエリコさんは、5年もカレシなしの日干し生活。部屋はゴミ屋敷状態で、カレシどころか友達も呼べない。
「片付かない家に帰るのがイヤで、毎晩、外食ばかり。肌も荒れるし、どんどんネガティブ・ループにハマって、もう男とのつき合い方も忘れた感じ」
ボロボロになったエイコさんが、「運命の人」に出会ったのは、自宅の近所にあるボタニカル・ショップだった。
その日、エイコさんは大学の友人の結婚パーティーに贈る花を探しに、トロピカルフラワーからサボテン、大型鉢植えまでなんでも揃う近所のシャレオツ系園芸ショップへ。
迷っているエイコさんに、あれこれ花の手入れ法を教えてくれたのが、坂口健太郎似のエプロンをかけた塩顔イケメン、A君。
「多肉植物の寄せ植えリースなら新居でずっと楽しめるし、世話も楽で花も咲くしペット感覚で人気がありますよ」
まさにど真ん中ストライクのA君に、あっというまにひと目惚れしたエリコさん。まさか汚ギャルの巣ともいうべきおぞましい家の近所に、こんな清らかな天使がいたとは!
結婚パーティーのプレゼントはA君のおすすめ通りの鉢植えに決定。発送の手続きをしながら、自分がいかに花好き女子でこの店が気に入ったかをアピしまくる。
自宅から店までは徒歩15分。毎日、通えばA君と仲よくなれるかも、いやそれどころか2人で一緒にベランダ花壇を楽しむ生活も・・・。カオスな部屋の状況を忘れて、妄想はどこまでも炸裂する。
エイコさんはそれから週末必ず店に通い、小さなサボテンや多肉植物をちょこちょこ買いながらA君の情報をゲット。A君は31歳で独身。植物が好きでフラワーショップで働きながら勉強し、将来は自分の店を持てることが夢だという。
「顔はもちろん、植物を枯らさないように細やかに気を配る優しいところがすごくじわじわきて・・それに今までの彼は普通の会社員ばかりで、こんなにほのぼのする人は会ったことがなかった」
やがて足の踏み場もないエリコさんのワンルームの、バルコニーやキッチンに残された最後の空間も数十個の鉢植えが並ぶラッシュ状態に。