高橋監督「考えられないようなヒット」
坂本の打撃は今季、さらなる磨きがかかっているのかもしれない。そう思わされたのが、2017年4月22日の阪神戦だった。
坂本は3回裏、1点リードを許した1死2、3塁、一打逆転の場面で打席に立った。カウント2-2からの5球目、阪神先発・能見の内角フォークはベース手前でワンバウンドする寸前だった。だが、下からすくい上げるように振り上げられたバットが、地面すれすれのボールをとらえる。打球は中堅前に落ち、2者生還。これが決勝点となった。
本人は「どう見てもたまたまです」と苦笑い。だが、指揮官・高橋由伸監督は「僕は高めが好きだったので考えられないようなヒットですね」と絶賛した。
野球解説者の田淵幸一氏も、23日付のスポニチアネックス電子版で
「体勢が崩されても投手に向かっていく左肩は絶対に開かない。ギリギリまで粘って、最後は左手だけで振り抜いた。打席の左右の別こそあれ、これはイチロー(マーリンズ)と同じ打撃技術だ」
と賛辞を送った。
22日放送の「Going! Sports&News」(日本テレビ系)では、野球解説者の赤星憲広氏が「バットの軌道をとっさに変えて、ボールに当たりやすくしたこと」「打った直後に手首を返して、センター方向に飛ばしたこと」の2つをポイントに挙げる。
「左方向だけでなくセンター、ライト方向にも打てるようになっており、レベルはどんどん上がっている。ずっと打ち続けると思う」
と称賛した。