1位の八丁堀と3位の馬喰町は似たもの同士!?
同じ中央区に立地し、東京駅から近いのにもかかわらず下町風情が残るという点で、3位の馬喰町駅と1位の八丁堀駅は共通点がある。土地は平らで、足腰の弱っている人に優しいというアドバンテージがある。そして馬喰町は浅草線東日本橋駅と地下道でつながっている。駅一帯は日本有数の衣料品問屋街だが、地方の衣料品店の不振の影響をモロに受けているといわれる。新しいマンションが建っている場所も、かつて卸売業者が商売をしていたところかもしれない。
五反田駅も浅草線が通っている。ただし羽田空港への直通電車はなく、成田空港行きは数えるほど。駅周辺は古くからの繁華街・オフィス街で、東側には高級住宅地がある。西側の目黒川沿いは戦後小規模な工場が軒を連ねたが、現在はオフィスビルやマンションへの転用が進んでいる。
大塚駅(豊島区)は路面電車の都電荒川線と山手線が交差する唯一の駅で、戦前は池袋をしのぐ繁華街だった。13年にJRの駅ビルが竣工し、オシャレな街へと変貌しつつある。再開発が遅れていた分、マンションに適した土地が平成に入っても残っていて、それが転用されたとみるべきか。
6位以下は、池袋駅(豊島区)、渋谷駅(渋谷区)、高田馬場駅(新宿区)と1日平均の乗車人員が20万人を超える駅がある一方で、目白駅(新宿区)のように4万人を下回る駅もある。
私鉄や地下鉄と比べてJRの駅周辺は古くから栄えており、穴場的な街が多い。例えば19位の巣鴨駅(豊島区)に連なる商店街は、終日大勢の人手でにぎわう。
朝夕のラッシュで混雑するイメージの強い山手線沿線。しかしよく見ると住みやすい場所は少なくない。23区内で引越しを考えるなら、まずは山手線西側から探すべき!?