「え、これジョッキだよね?」「驚きすぎて二度見した」――。
ラーメンの新境地といえる「ジョッキラーメン」が、ネット上で話題となっている。実際に記者が試食してみた。
ラーメン専用ジョッキを使用
店は、JR総武線平井駅から徒歩4分ほどにある居酒屋「愛徳」(東京・江戸川)。
座席数23席ほどのこじんまりした店内は、どこか懐かしい「レトロ」な雰囲気であふれる。生ビール320円、ハムカツ160円、厚揚げ110円とリーズナブルな価格が嬉しい。
日替わりメニューが人気で、金・土曜日限定の「鶏白レバ刺し」(260円)が特に好評だという。
そんな中でもひときわ異彩を放つのは「ジョッキラーメン」(210円)だ。
器は、「お椀」と「ジョッキ」のどちらかを選べるが、お客の約9割は、高さ15センチほどの「ラーメン専用ジョッキ」で注文するそうだ。
味は「みそ」「とんこつ」の2種類。具材はねぎ・わかめとシンプルで、にんにくとごま油も無料で入れられる。素朴であっさりした味わいなので、最後まで飽きなく食べられる。
乾麺を一人前使い、ボリュームも十分。がっつり食べたい時や、酒のシメにぴったりだ。スープは、まるでビールのごとく「ゴクゴク」飲むのが基本だという。
食べ方は、机に乗せたまま箸でススることもできるが、取っ手を握り持ち上げて食べるのが「通」。熱々で提供されるが、取っ手までは熱は伝わらないので、やけどの心配はない。「異色」のスタイルだが、特段食べづらさは感じずに完食できた。
誕生のきっかけはアクシデント
そもそもなぜ、ラーメンを「ジョッキ」で提供しているのだろうか。
店主は、
「もともと、お椀でお出ししていましたが、ある日にたまたまお椀が足りなくなってしまいまって...。そこで、代わりに「ジョッキ」を使ったところ好評だったので続けています」
と話す。
「ジョッキラーメン」は、口コミ効果も手伝い、初来店のお客の注文が多いそうだ。また、常連客が新規のお客を連れてきて「振る舞う」ことも多いという。
今年で開店五周年を迎える「愛徳」。ジョッキラーメンとともに「居心地良し」「値段良し」な同店の魅力を味わってみるのも良いかもしれない。
※営業時間は16時〜24時。不定休。
※情報は取材日である2017年4月6日時点