大都市で暮らす子どもにとり泥だらけになって遊ぶ場所はなかなかないもの。しかし汚れるほど遊ぶことは子どもが成長する上で欠かせない。脳の発達を促したり、免疫力を強化したり、コミュニケーション能力を伸ばしたり――。
日本記念日協会は毎年4月5日を、「4月(よ)5日(ごそう)」にかけて、思いっきり汚れて遊ぶことを推奨する「よごそうデー」に認定・登録した。
汚れるほど脳と体は健全に育つ
この記念日は、花王の衣料用洗剤「アタック」の発売30周年を記念して誕生した。汚れを気にせず夢中になって、思いっきり楽しんだり、挑戦したりしてほしい――というの願いが込められている。
「よごそうデー」の制定に先立って花王は、17年3月25日から3月26日までの2日間、首都圏在住で小学校低学年(9歳)までの子を持つ母親200名を対象に「汚れに関する調査」をインターネットで行った。
「子どもの服が汚れて帰ってくるのは気になりますか」という問いに対し、「とても気になる」と「やや気になる」の合計は76%もあった(図表1)。その一方で、「好きなだけ汚れて遊ぶ経験をした方が良い」と思う母親は90%に達した(図表2)。
杏林大学医学部の古賀良彦名誉教授は、この結果を受けて「こどもだってストレスはたまります。それを防ぎバランスよく発達するには、3つのR、つまりRest(休息)、Relaxation(くつろぎ)、Recreation(遊び)が大切です」と話す。
「とくに大切なのは遊びです。でも中途半端はだめ、家の外で泥だらけになって夢中に遊ぶことが必要です。もちろん、服は汚れます。でも汚れるほどストレスは発散され、心とそれを支える脳そして体が健全に育ちます」
アタック公式サイトの特設ページ「よごそう.com」には、アンケート結果の詳細のほか、野球少年向けの「カッコいいスライディングをマスターしよう!」、日本と世界の知られざるイベントを紹介する「世界のよごそう祭り」など、ユニークなコンテンツが載っている。
まずは4月5日、子どもと一緒に泥んこになるまで遊んでみてはいかがだろう。