競馬ファンもビギナーにもおすすめ
勝ち馬の見方と、名馬の数奇な運命

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サラブレッドの「もしも」の話

『血統史たらればなし』(栗山求、KADOKAWA)
『血統史たらればなし』(栗山求、KADOKAWA)

   「クレオパトラの鼻がもう少し低かったら、世界の歴史も変わっていたであろう」とは、フランスの哲学者、パスカルの有名な言葉だが、『血統史たらればなし』(栗山求、KADOKAWA 、1944円)は、サラブレッドの歴史もちょっとした偶然で大きく変わってしまうという競馬界の「ifの話」だ。

   日本にも1998年の天皇賞(秋)で故障し、安楽したサイレンススズカの悲劇がある。「もし種牡馬になっていたら」といまも語り継がれているが、本書は有名、無名の世界の100頭の血統史の短編集だ。

   「騎手の飲酒で英三冠を逸したサータットンサイクスの無念」「北米で大種牡馬となった日本が誇るエーピーインディ」「日本への転売話があった凱旋門賞牝馬アーバンシー」「BCマイルよりも受胎率の低さに苦戦したルアー」などなど。運命のいたずらで翻弄された馬たちのエピソードを読むと、人間の人生と重なってくる。

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