国は個人の資産形成を後押ししている
いつまでも元気に働き続けられるならそれに越したことはない。しかし現役世代と同じ収入が得られる高齢者はごく一部。それに自分または家族が突然病気または要介護になる可能性は十分にある。もし自分が働けなくなったとしても、適切にお金を動かす方法を知っていれば、「お金に働いてもらう」ことができる。
低金利が続き預貯金だけでは資産形成が難しい昨今、政府は14年に少額投資非課税制度「NISA(ニーサ)」を導入し、17年1月には個人型確定拠出年金の加入対象をほぼ全ての現役世代に拡大した。資産形成が一部の富裕層だけのものではなくなった今年は、「資産形成元年」と言っていいだろう。
退職後の備えとして貯蓄を始めるきっかけとなった(またはきっかけとなりうる)出来事を聞いたところ、やはり自身の結婚、子どもの誕生や独立、リタイアメントなど比較的大きなライフイベントがきっかけとなっていることがわかった(図表5)。
以上の結果を受けてアクサ生命は、ライフプランの節目は人生に3度訪れ、設計や見直しを行う好機でもあると指摘する。
「我が子が長い人生をスタートする『出生時の0 歳』、転職や結婚・子育てなど『環境の変化が多い30代』、退職後の生活を意識し始める『リタイアメントを控えた50 代』はライフプランの設計・見直し、準備手段の選定やバランスを行う好機の年代といえるでしょう」
「何の変化もない時期にライフプランを意識することは難しいものですが、0 歳-30 代-50 代をライフプランの節目『三大マイルストーンエイジ』と位置づけ、自分の人生のため、将来の安心のために資産形成の長期戦略を練る節目として捉えていきたいものです」
アンケートを実施したアクサ生命では、日本の働き盛り世代の長期資産形成ニーズにお応えするために平準払いの「アクサの『資産形成』の変額保険 ユニット・リンク」を09年から販売している。15年にファンドを追加し、17年4月には死亡率の改善トレンドを取り込んだ死亡率の引き下げ、一部商品の事業費を引き下げ、ファンドにまわる保険料の配分を引き上げるなど、契約者のニーズに配慮し総合的な保険料率の見直しを行った。