2017年3月19日(現地時間)に行われたドイツ・ブンデスリーガの第25節。ボルシアMG対バイエルン戦で、スポーツマンの鏡のような素晴らしい「プレー」が生まれ、世界中から賞賛の声が相次いでいる。
「大したことではない」
試合の後半、バイエルンのMFティアゴ・アルカンタラが相手ゴール付近でドリブル、そこへボルシアのMFヨナス・ホフマンがボールをめがけてスライディングした。直後にティアゴが転倒、笛が鳴った。ヨナスが意図的に足をかけたとして審判がバイエルンにフリーキックを与える。
ところが、絶好のチャンスを得たティアゴはなんと、ヨナスの足は当たっていないと「自己申告」したのだ。判定は覆り、スタジアムは割れんばかりの声援に包まれた。敵・見方問わず拍手を送った。
ティアゴは試合後、
「『彼は接触していなかった』と審判に告げることに迷いは無かった。もしそのまま続けて点数が入ったら大きな騒ぎになっていただろう。ただフェアにプレーしただけで、大したことではない」
と語った。
試合は、63分にバイエルンのミュラーが得点し、1対0とバイエルンが勝利した。これにより2位ライプツィヒとの差が拡がり、ブンデスリーガ史上初となる「5連覇」の可能性がさらに高まった。