サイバーテロ最前線 最も狙われるのは東京オリンピック、そしてあなたのパソコン

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1度記録されたら消去できない時代

   サイバー攻撃が増加するイベントの筆頭はオリンピックであり、オリンピックに対するサイバー攻撃は回を追う毎に熾烈なものになっている。2020年の東京オリンピックをホストする我が国も、アクティビストによる示威的なものとクレジットカード情報の窃取にはじまる犯罪目的のもの、両方において相当の攻撃を受けることが想定される。ロンドン大会やリオ大会の教訓を踏まえた更なる対策が求められるところであるが、こうした対策についても、筆者の独自の視点からの提案が示されている。

   インターネットが本格的な普及したのは1990年代後半からであるが、これまでの間、インターネットは進歩を続け、あらゆるところで影響を与え続けている。「アラブの春」や「パナマ文書」のような事例は、インターネットにしかない瞬間的な「拡散力」によるところが大きい。しかしながら、この拡散力は、私たちが普通にやっているSNSやブログへの投稿にも当てはまる。瞬時に遠くに届くがゆえに、日常の出来事のちょっとした「シェア」にも拍車がかかる部分もあるのだろうが、私たちは、一度デジタルに記録されたものを完全に消し去ることはできないという事実をあらためて認識すべきであり、日常のインターネットをはじめ、サイバー空間との「向き合い」について考えさせられる一冊である。

銀ベイビー(経済官庁・Ⅰ種)

【霞ヶ関官僚が読む本】現役の霞ヶ関官僚幹部らが交代で「本や資料をどう読むか」「読書を仕事にどう生かすのか」などを綴るひと味変わった書評コラムです。

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