全日本柔道連盟(以下、全柔連)は国内大会で規定されていた女子選手の白線入りの黒帯(初段)を廃止し、男子と同じ黒一色の帯に統一する方針を決めた。実施時期は未定。全柔連が2017年3月14日、J-CASTニュースの取材に答えた。
国際大会では、黒帯は男女ともに「黒一色」がスタンダードであった。
「女子柔道振興委員会」も常設に
これまでの講道館が定めた国内ルールでは、女子の黒帯は、帯の両面の長軸中央に約5分の1幅の白線を入れたものを使用する決まりになっていた。
しかし、国際ルールでは男女の区別はない。国際柔道連盟は1999年に男女を差別するものとして白線入りの帯を廃止していた。そのため、国際大会にも出場する女子選手は、白線入りの黒帯と真っ黒な帯の両方を使い分けていた。
今回の方針を決めた理由を、全柔連の広報担当者は、
「違和感や差別感をなくすためです。批判や疑問視する声が寄せられたわけではなく、あくまで前向きな理由です」
と答えた。
また全柔連は、女性の地位向上や競技者増加などを目的として1年間の期限付きで設置されていた「女子柔道振興特別委員会」を、17年4月から常設とし、さらに名称を「女子柔道振興委員会」と変えとして常設する方針も決めた。継続的に女性の地位向上を目指すため、とした。