2017年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は、優勝候補の一角とされていた韓国が1次ラウンドで敗退した。
WBCの日韓戦は、毎回テレビ中継の視聴率も特に高く、人気のカード。しかし、今大会の日韓戦はもちろん消滅、日韓対決ロスを寂しがる声も上がっている。
朝日「WBCで日本のライバルといえば、やはり韓国だろう」
野球世界ランキング3位の韓国は、今回のWBC1次ラウンドをホームの高尺(コチョク)スカイドームで戦っている。だが、3月6日に同41位のイスラエルに1-2、7日には同9位のオランダに0-5で連敗し、9日の台湾との最終第3戦を前にあっけなく敗退が決定した。韓国が1次ラウンドで姿を消すのは、2013年の前回大会に続き2大会連続。
日本では8日付「朝日新聞デジタル」が「WBC、日韓戦なき寂しさ」のタイトルで報じた。書き出しは「WBCで日本のライバルといえば、やはり韓国だろう」。大会関係者の話として「韓国戦でも球場は盛り上がりに欠けるそう」とし、「日韓戦の熱気を知る身としては寂しい限りだ」「大会成功には好敵手の存在が欠かせないのだが」と、後ろ髪を引かれる思いのようである。
WBCの日韓戦と言えば、09年大会決勝のイチローのセンター前ヒットを多くの人が思い浮かべる。3-3で迎えた延長10回表の日本の攻撃、2アウト2・3塁でバッターボックスに立ったイチローはセンター前に鮮やかな2点適時打を放ち、日本の2連覇を決めた。このシーンはいまだに語り草となっている。
日韓戦は日本でのテレビ視聴率も総じて高い。09年大会だけで日本と韓国は5度対戦したが、1次ラウンドの2試合が37.8%と33.6%、2次ラウンドの2試合は21.2%と40.2%、決勝は37.6%(瞬間最高視聴率45.6%)を記録している。06年大会準決勝の日韓戦も36.2%で、同大会中の日本戦の中ではキューバとの決勝43.4%に次ぐ高さだった。