古馬の実力馬が集まった中央競馬GⅡ「京都記念」は、2017年2月12日に京都競馬場で行われ、凱旋門賞帰りの初戦で注目され単勝1.7倍の圧倒的人気を得たマカヒキは3着に終わった。
持ち味の末脚、爆発せず
マカヒキは最後の直線で鋭い末脚が持ち味の差し馬だが、この日は、あがり34秒9で、最速のミッキーロケットの34秒5に及ばないどころか、4番目のタイムだった。
10月初めにフランスで行われた凱旋門賞から4か月経っているため、レース感が戻っていないこともあるが、日本を代表する馬の今後を心配する見方もある。
ツイッターでは、ファンから、「ペースと馬場状態があわなかった」「次を期待」という声も出たが、一方で「ただの馬になった」「敗因が馬場のせいだけならいいんだが」などと、今後を不安視する声もあがった。
というのも、かつてのダービー馬、キズナとだぶって見える指摘もあるからだ。キズナは東北を襲った大震災の2年後の2013年、「絆」という言葉が社会に盛んに言われた時期に、その声に応えるかのようにダービーを勝利、日本の期待を背負って凱旋門賞に臨んだが、4着に終わった。帰国後は疲労がとれず、半年休養。その後はGⅡを1回勝ったのみでGⅠは勝てず、2015年に引退した。
大レースを続けて使うと目に見えない疲労が残るといわれる競馬。ファンはマカヒキの鋭い末脚の復活を望むばかりだが。