相手世帯に依存するか否か
独立二世帯住宅と一体同居住宅の決定的な違いは、相手世帯に依存するか否かにある。「自世帯の生活リズムで暮らしたい」とする割合では、独立二世帯の居住者が92.2%、一体同居の居住者が80.4%と大きな差はなかったが、「相手世帯に家事を頼るか?」「相手世帯を経済的に頼るか?」の質問では、明確に差が生じた。独立二世帯の親世帯が子世帯に「家事を頼る」のはわずか1.9%だったが、一体同居の親世帯でみると40.5%を記録している。
政府が2015年3月、「少子化社会対策大綱」の中に「世代間の助け合いを目的とした『三世代同居・近居』の促進」を盛り込むなど、親世帯と子世帯が手を取り合って共生する「同居」「近居」は当たり前の世の中になった。「同居」でもなく「近居」でもない第3の選択肢として、双方の良さを生かした「独立二世帯住宅」も展開されている。