JR池袋駅東口から約徒歩5分の場所にある旧庁舎跡地エリアの再開発を進める東京の豊島区役所は、2020年春に誕生する「にぎわい拠点」の愛称を募集している。ネーミングコンセプトストーリーは「~1000万のきらめく物語が生まれるまち~」。シネマコンプレックスをはじめ、大小のホールや交流空間などができる。
2~10字程度の愛称名(未発表作品に限る)と、愛称の考え方・由来・込めた思いを200字にまとめて提出する。最優秀賞には賞金50万円、優秀賞は10万円がそれぞれ贈られる。審査委員長は新国立競技場や豊島区庁舎の設計者で建築家の隈研吾さん。応募締め切りは17年2月7日17時まで。
集客力は年間1000万人! その中身は?
愛称募集企画の詳細は特設サイトで公開されているほか、池袋東口の地下街「池袋ショッピングパーク(ISP)」に設けられた展示スペースでも知ることができる。パンフレットも置いてある。
区の説明によれば、複合文化施設は豊島区が目指す「国際アート・カルチャー都市」のシンボルであり、集客力は年間1000万人。以下の8つの「劇場」(施設)で構成される。
- 10スクリーンを有する大規模「シネマコンプレックス」
- オフィス等に整備される「カンファレンスホール」
- 半屋外劇場空間の「シネマプラザ」
- 宝塚歌劇や歌舞伎、ミュージカルなど多様な演目に対応した1300席の「新ホール」
- アニメ、ゲームなどの先端コンテンツを発信するエンタメ空間「ライブ劇場」
- 新ホール棟の入り口に位置し、公園との一体感がある「パークプラザ」
- 平土間約500人相当で区民のニーズに対応した「多目的ホール」
- 平土間約160人相当でピアノ発表会などに適した「小ホール」
このなかで気になるのは1300席の「新ホール」だ。あの宝塚歌劇団が池袋にやってくるのか!? この点について豊島区役所に質問したところ、次のような回答があった。
「新ホールでは開館後、東京オリンピック・パラリンピック終了の2020年9月までを開館記念事業期間とし、その期間の演目については、興行主、演者、劇場のそれぞれの立ち位置の外部委員から助言を受けながら、公演団体とすでに交渉に入っています。20年春のエリア一帯のグランドオープンも見据え、地域のにぎわいを担う施設として、宝塚をはじめとした様々なエンターテイメント性の高い演目を招致していきたいと考えます」
――あくまでも目標のようだが、アニメ好きやコスプレイヤーが集まる池袋で宝塚歌劇団が公演を行うとなれば、話題となるのは間違いない。
なお宝塚歌劇団は兵庫県の宝塚大劇場と東京・千代田区の東京宝塚劇場の2か所を拠点とする一方で、梅田芸術劇場(大阪市北区)や博多座(福岡市博多区)、中日劇場(名古屋市中区)、日本青年館(東京都新宿区)、TBS赤坂ACTシアター(東京都港区)でも公演を行っている。