「震災前より魅力的な福島県になるように」 福島県、YouTubeで復興動画を公開中

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大分県から来た職員が気づいた福島の魅力

   福島県職員は浜通りに集中配置されている。「福耕支援隊(ふっこうしえんたい)」は、不足している人員を補い、農地の災害復旧を進めるため、国や福島県外の地方自治体から支援に駆け付けた農業土木技術職員だ。現在の隊員数は20人ほどで、沿岸地を中心に活動している。

   福耕支援隊のメンバーとして農地の災害復旧に取り組む彌田雄太さんは、福島県庁プロパーの職員ではない。16年に大分県庁から志願してやってきた。相双地方の農家が震災前よりも好条件で農業を再開できるよう、田んぼの区画を大きくしたり、水路となるパイプラインを整備したりする仕事に従事している。

   16年9月末現在、農地の復旧は73%まで進んだ。20年度末までの復旧完了を目指している(避難指示が出された区域を除く)。南相馬市の田園を目の前に、彌田さんは福島の復興は着実に進んでいると語る。

   ところで九州出身の彌田さんにとって福島の地はどのように映ったのか。

「農産物の生産が盛んで、一年を通して色々な県産果物を食べられます。美味しい日本酒が多く、それぞれが違った味なので、以前はあまり飲まなかった日本酒を飲むようになりました(笑)」
「大内宿や五色沼、ハワイアンズなど広大な県土の至るところに観光名所があるので、その点もこちらに来て気づいた福島の魅力です」

   映画「フラガール」で有名になったスパリゾートハワイアンズ(いわき市)は、常磐炭田の閉山でこの地域を襲った不況を救うため、炭鉱内に湧き出していた温泉を利用して作られた。工場の誘致も進み、北九州や北海道の炭産地が石炭産業の脱却に苦労しているのをしり目に、いわきは県内有数の工業都市に変貌する。

   福島人たちはたくましい。東日本大震災という逆風を乗り越えて、新たな道を切り開くはずだ。

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