先人たちの知恵に目からウロコ
「雷さまにへそを取られるぞ」と、子どもの頃よく叱られたものだ。これだけではない。日本の各地には様々な言い伝えや習俗が残っている。「節分に豆まきをする」というのも、そのひとつ。
『カミナリさまは、なぜへそをねらうのか?』(著・吉野裕子、サンマーク出版、648円)は、その理由や根拠について丁寧に解説する。カギは古代中国の「陰陽五行」の法則。先人たちの考え方や生活の知恵に目からウロコが落ちる。
うんちくの宝庫で「なぜ鬼にツノがあり、トラ皮のふんどしを締めているのか」「キュウリ巻きをカッパ巻きというのはなぜか」「浦島太郎はなぜ、玉手箱をもらったのか」「桃太郎のサル・キジ・イヌは、何を表わしているのか」など、興味深いテーマが目白押しだ。