師走に入り大掃除シーズンがやってきた。きれい好きを自認していても、水回りの掃除は苦手という人は意外と多い。「ヌメッとした感じがイヤ」「汚れがなかなか落ちない」「構造が複雑そう」というのがその理由だ。人は毎日水を使う以上汚れがたまるのは当たり前で、こまめな手入れは欠かせない。清掃業者に頼むという手もあるが、自分で掃除した方が安くすむし、なにより「きれいにしたぞ!」と前向きな気持ちになれるもの。
この記事では、快適な水回りを実現するための掃除術を紹介するとともに、ホームセンター最大手のDCMホールディングス(東京都品川区)のプライベートブランド「DCMブランド」から、一度は試してみたくなる掃除グッズを取り上げる。
排水口まわりで大事なのは「見えないところ」
■トラップにたまった髪の毛は専用クリーナーで一掃!
最初にチャレンジするのは、洗面所の排水パイプの「S字トラップ」や「P字トラップ」の掃除。曲がっている箇所は「封水」といって常に水がたまっている。排水マスや排水管から悪臭が洗面所空間に入るのを防ぐため、このような構造になっている。場所が場所だけに一度も掃除したことのない人がほとんどだろう。ところがそこには髪の毛やアカ汚れがたまっている。いきなり排水パイプ用洗浄剤を使っても、長年掃除していないと簡単に除去できないもの。
「髪の毛ごっそりクリーナー」(税別598円、以下同)で詰まりを解消しよう。長さは約67cmあり、S字トラップやP字トラップの掃除にはちょうどよい。くるくる回転を与えて送れば、かなり奥まで通すことができる。ワイヤー先端が封水の部分に達したなと思ったら、またくるくる回して引き上げる。長年たまった髪の毛やゴミが驚くほどごっそり取れる。記者の自宅で使ってみたところ、ワイヤーはかなりしっかりした作りで、管の中で外れたり折れたりする心配はなかった。
本製品には排水口の溝掃除に便利な小ブラシが3本付いている。蛇口の根元や排水口の付け根など、細かい部分を磨くのに役立ちそう。
■排水口や溝をキワまでキレイにするならブラシ選びから
排水口(シンク)は水気が多い。一般に汚れがゆるんでいるので、力を入れてゴシゴシこする必要はない。オーソドックスなアイテムとしては使用済み歯ブラシがある。しかし毛の面積は狭く、弾力も弱っているので磨き残しが生じがち。
「排水口・溝ブラシ」(398円)は折りたたみ式のブラシだ。延ばすと長さ30cm以上になり、手の届きにくい場所も楽々届く。ブラシの先端は90度に曲がっていて、すみずみまで磨きたいとき効果を発揮する。ウェーブ毛の素材はポリプロピレンで、色によって太さが若干異なる。青い部分が0.3mm、白い部分が同0.2mm。底面を洗う際に力が入るため、青の部分に太い毛を採用しているそうだ。
■ヘアキャッチャーは100均よりもいいものを選ぼう
ひと通り掃除が終わったら、今後の掃除が楽になるアイテムを紹介しよう。ヘアキャッチャー(目皿)だ。賃貸マンションだと金網の目皿が取りつけられていることが多い。これに100円ショップなどで購入した水切りネットをかぶせていないだろうか。しかし水切りネットはすぐ詰まる。交換する手間と費用を考えると経済的ではなく、ヘアキャッチャーを使うのが賢い。100円ショップでもヘアキャッチャーを売っているが、底が浅く詰まるのは早い。長い目で見ればしっかりした商品を使った方がお得といえる。
「髪の毛まとまるストッパー」(398円)は渦が発生する形状になっていて、底の部分に毛がまとまりやすい構造になっている。穴も大きくて、皮脂や洗剤などで汚れた水をいい具合に通してくれる。ポリプロピレン製で抗菌仕様だから長く使える。