そろそろ忘年会や新年会のシーズン。ついつい飲み過ぎや食べ過ぎで胃腸をこわしてしまう。胃腸薬のテレビCMが目につくのも今時分だ。12月11日は「胃腸の日」。「胃にいい」の語呂合わせで、日本OTC医薬品協会が2002年に制定した。1年を振り返って、負担をかけてきた胃腸をいたわってほしいという趣旨だ。今回は「腸の仕組み」や「腸内酵素力」、「術後のレシピ」といった3点を紹介したい。
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腸は脳より賢いのか
「腸は脳より賢い器官である」。そんな説まであるそうだ。腸は繊細で責任が強く、極めて有能な器官だという。
『おしゃべりな腸』(著・ジュリア・エンダース、訳・岡本朋子、長谷川圭、サンマーク出版、1728円)は、腸がどのように働き、どのように私たちを守っているかをわかりやすく説明する。「排便ほど複雑で洗練された仕組みはない」「腸があんなに長いのはちゃんとした理由がある」「牛乳を飲むとお腹の調子が悪くなる人の体内で起こっていること」など、最新の研究結果をユーモアに交えて語る。300ページを超えるボリュームだが、「へえー、そうだったか」「なるほどね」とうなずきながらスイスイ読める。
著者は1990年生まれのドイツの若き研究者。本国ではミリオンセラーに、イギリス、フランス、オランダ、デンマークなど世界各国でもベストセラーになっている。