3歳から6歳までの女傑がそろった第41回エリザベス女王杯(京都競馬場 2200メートル)は、大混戦の様相。一長一短で、どの馬にも勝つチャンスがありそうだ。
そうしたなか、◎が集まったのが、このレースで2連覇を目指す、5歳馬のマリアライト。日刊スポーツ、スポーツ報知、デイリースポーツの3紙が本命に指名した。スポーツニッポンは対抗の○印。サンケイスポーツは▲と3番手に評価した。
牝馬同士なら底力が一枚上
◎の日刊スポーツは、「昨年のこのレースの優勝馬。宝塚記念Vなど牡馬一線級相手にずっと好走を続けてきた。牝馬限定なら底力が一枚上なのは間違いない」と、連覇を期待する。
スポーツ報知も、「休み明けを叩いて順当に良化した。良馬場での高速瞬発力勝負の対応が死角とされるが、宝塚記念でドゥラメンテ(2015年のダービー馬)を倒した女傑が、牝馬同士のGIで敗れるシーンは想像できない」と、超強気。デイリースポーツは、「マリアライトに◎を託す。秋初戦のオールカマーは5着に敗れたが、これは昨年と同じ。むしろ昨年よりも2キロ増の56キロを背負っていたことを思えば、中身は上回っていた」と、信頼を寄せる。
そんなマリアライトを対抗の評価に下げたスポニチの本命◎は、4歳馬のクイーンズリング。「昨年の覇者で宝塚記念も制したマリアライトの優位は明らか」と高く評価しながらも、2016年2月に京都牝馬ステークス(GIII)、前哨戦(10月15日)の府中牝馬ステークス(GII)を制した「上がり馬」で、「GI初制覇の絶好機到来とみた」という。GIレースでの勝負強さが光る、名手ミルコ・デムーロ騎手の手腕も「買い」の材料。
昨年のこのレースは秋華賞(GI)2着の後に参戦して8着だったが、「直線で不利があっての0.3秒差。その後の重賞2勝を積み上げ、当時より格段に力を付けている」と期待を込める。
とはいえ、クイーンズリングを無印にしているスポーツ紙はなく、スポーツ報知は対抗○、デイリースポーツは単穴▲に評価。有力馬の一頭であることは間違いない。
休み明けミッキークイーンとタッチングスピーチを推す理由
サンスポの本命◎は、4歳馬のミッキークイーン。3歳時(2015年)には、オークス&秋華賞(いずれも、GI)の2冠を制した女傑。「約半年ぶりの実戦になるが、ミッキークイーンの地力を信用する」という。ねん挫のため予定していたレースを使えず、ぶっつけ本番となるが、「坂路調教しかやっていないが、今週の動きは秀逸。馬体に太め感はなく、きっちり仕上がっている」と、不安視される体調面も問題ないとみた。「牝馬同士なら負けられない」と強調する。
日刊スポーツとサンスポが対抗○に推しているのが、タッチングスピーチ。昨年のこのレースで3歳馬ながら3着。今年2月の京都記念(GII、京都・芝2200メートル)で2着と、日刊スポーツは「(京都競馬場の)外回りで末脚発揮」と、コースとの相性のよさを評価する。6月の宝塚記念以来の出走となるが、サンスポは「調教の動きから春の不振は脱した印象。決め手では(本命に推した)ミッキークイーンにひけをとらない」とみている。
△印がズラリと並んだのが3歳馬のパールコード。前走の秋華賞(GI)は2着に頑張った。重賞勝ちがないのが気になるが、ここでは「3歳馬代表」の存在だ。エリザベス女王杯は、もともと3歳馬が好走する舞台。穴をあければ、この馬とみている。
重賞勝ちが評価されている10番のシュンドルボン、11番の3歳馬デンコウアンジュ、前走のカシオペアステークス(オープン、京都・芝1800メートル)を勝ち上がったヒルノマテーラに△印がまわっている。