オリジナル製品を「リバイタライズ」
サントリー食品インターナショナルの市場調査で、家庭でコーヒーを飲む際に、レギュラーやインスタント、ボトル入り製品など種類に関係なく、6割の人が牛乳を合わせて飲むことが分かり、同社では、ラテの素となる希釈タイプの製品で新市場開拓をめざし、製品開発に乗り出したものだ。
「熱濃縮」や「凍結濃縮」と抽出を重ねる「連続カラム抽出」の三つの方法の最適な組み合わせを試行錯誤の末に見つけだし、さらに非濃縮素材を混ぜ、目指した味や香りにたどりついた。着想から3年後のことだったという。
製品を満を持して投入。だが購入者の評判はいいのに「間口が広がらない」。「めんつゆと間違えられるのでは...」という意見もあり「トータルでは課題が多かった」と判断し発売後1か月たたないうちにリニューアルを含めた対策の検討を始めたという。
味にも香りにも自信あり。「イエナカ」でラテを手軽に――という以上に、コーヒーの濃さを好みに応じて作れるなど勝手もよい。分かってもらうためにはまず手にとってもらわなくては...。
そして10月に発売されたのが「ボス ラテベース」。中身に改良を加え、パッケージを視覚から「ラテ」をアピールするデザインに変更したうえ、リニューアルの枠を超えて名前も変更。実施したのは新たな出発を図る「リバイタライズ(新しい生命を与える)」だったという。